バンコクは、タイの政治・経済・文化の中心です。1782年にラーマ1世がこの地に都を移してから、240年以上にわたって国の首都であり続けています。タイ語での名前はクルンテープ(กรุงเทพมหานคร)で、「バンコク」は外国人向けの呼び名です。
旅行者にとってのバンコクは、ひとつの街というより、性格の違う地区の集まりです。チャオプラヤー川と運河に囲まれた旧市街には王宮と格式の高い寺院が並び、少し東へ移ればサイアムの大型ショッピングモール、さらに東のスクンビットには在住の外国人が暮らす住宅街とレストラン街が広がります。川沿いには19世紀の外国人居留区の面影を残すホテルが建ち、チャイナタウンでは昼夜を問わず屋台と金行の看板が続きます。
どこに泊まるかで、滞在の印象も移動のしやすさも大きく変わる街です。
このページでは、街の構造と移動の基本を押さえたうえで、エリアごとの特徴と定番の見どころを順に紹介します。
地図データ: © OpenStreetMap contributorsバンコクの年間平均気温は約29℃で、日本のような冬はありません。季節は大きく3つに分かれます。

どの季節でも日差しは強く、湿度が高いので、通気性のよい服装が基本です。行き先ごとに適した時期の違いは、タイ旅行のベストシーズンで解説しています。
空港は2つあり、役割が違う
バンコクの空の玄関口は2つあります。予約サイトでは出発地・到着地が「バンコク」とだけ表示されることがあるため、予約を確定する前に、空港コードがBKKかDMKかを必ず確認してください。
スワンナプーム国際空港(Suvarnabhumi Airport/BKK)
2006年9月に開港した国の主要な国際空港です。バンコク中心部から東南へ約25km、隣のサムットプラカーン県にあります。国際線の中心で、フルサービスの航空会社はおおむねこちらを使います。空港の地下にエアポート・レール・リンクの駅があり、鉄道で市内へ出られます。
ドンムアン国際空港(Don Mueang International Airport/DMK)
中心部から北へ約20kmのドンムアン地区にある空港です。スワンナプームの開港前は国の主要空港でしたが、現在は格安航空会社(LCC)の便と国内線の拠点になっています。SRTダークレッドラインの駅が近くにあり、こちらも鉄道で市内へ出られます。
2つの空港は市内を挟んで反対側にあります。 国際線でスワンナプームに着き、国内線をドンムアンから乗る日程では、空港間の移動が必要です。乗り継ぐ場合の考え方は、タイ国内の移動手段と所要時間で詳しく扱っています。

エアポート・レール・リンク(ARL) が、渋滞に左右されない確実な手段です。駅は空港ターミナルの地下にあり、終点のパヤタイ駅まで約30分です。パヤタイ駅でBTSスクンビット線、途中のマッカサン駅でMRTブルーライン(ペッチャブリー駅)に乗り換えられます。
- スクンビットへマッカサン駅でMRTに乗り換え、スクムウィット駅へ。またはパヤタイ駅でBTSに乗り換え
- サイアム・シーロムへパヤタイ駅でBTSに乗り換え、サイアム駅へ
- 旧市街・チャイナタウンへマッカサン駅でMRTブルーラインに乗り換え
タクシー は、ターミナル1階のゲート4〜7の間にある公式の乗り場から乗ります。荷物が多い場合や、駅から離れたホテルに泊まる場合に便利です。ただし渋滞の影響を大きく受け、所要時間は時間帯で変わります。空港からカオサン通りまでは車で約40〜50分が目安です。運賃とは別に、空港のサーチャージと高速道路の料金がかかります。
配車アプリ のGrabは、ターミナル1階のゲート4付近に乗り場が設けられています。このほか、2階には空港公社(AOT)のリムジンカウンターがあり、1階ゲート7付近からはカオサン通り方面などへ向かう路線バスが出ています。

SRTダークレッドライン が鉄道の選択肢です。空港と駅は歩道橋で結ばれていて、クルンテープ・アピワット中央駅まで約20分です。【未確認: クルンテープ・アピワット中央駅でMRTブルーライン(バンスー駅)に乗り換えられること。二次情報のみで公式未確認】
エアポートバス は、行き先の違う4系統が運行しています。
- A1モーチット方面
- A2戦勝記念塔方面
- A3ルンピニ公園方面
- A4カオサン通り方面
タクシー は、空港内の公式の乗り場を使ってください。ターミナル1はゲート8の隣、ターミナル2はゲート15の隣にあります。ドンムアンは市内から車で約45分〜1時間の距離ですが、渋滞でさらに延びることがあります。
客引きの車には乗らず、公式のタクシー乗り場か配車アプリ、鉄道を選んでください。 空港間の移動や、市内から他の都市への移動にかかる時間は、タイ国内の移動手段と所要時間で扱っています。
市内の主な交通手段
バンコクの中心部は鉄道網が発達していて、多くの見どころへ電車で行けます。渋滞が激しい街なので、時間が読める移動を優先するなら、まず鉄道で行けるかを考えるのが基本です。
BTS(スカイトレイン)
高架を走る電車です。スクンビット線とシーロム線の2路線があります。
スクンビット線
スクンビット通りに沿って東西に走ります。
シーロム線
サイアムからシーロム・サートーンを通って川を渡ります。
2つはサイアム駅で交わります。このほか、川の西岸にアイコンサイアムへ向かう短い ゴールドライン があります。
MRT(地下鉄)
ブルー・パープル・イエロー・ピンクの4路線があります。
ブルーライン
環状に近い形で市内を走っていて、スクンビット、シーロム、フアランポーン、チャイナタウン、王宮周辺、チャトゥチャックを結びます。王宮やワット・ポーのある旧市街へ電車で行ける数少ない路線です。
エアポート・レール・リンク(ARL)
スワンナプーム空港と市内のパヤタイ駅を結ぶ高架鉄道です。途中のマッカサン駅でMRTのペッチャブリー駅に、終点のパヤタイ駅でBTSに乗り換えられます。
SRTレッドライン
国鉄系の近郊電車です。
ダークレッドライン
ドンムアン空港を通って北へ延びます。
ライトレッドライン
西へ延びます。
どちらもクルンテープ・アピワット中央駅(旧バンスー中央駅)が起点です。
チャオプラヤー・エクスプレス・ボート
チャオプラヤー川を行き来する乗合船です。船は掲げる旗の色で種類が分かれていて、停まる船着き場が違います。王宮・ワット・ポー・ワット・アルンなど川沿いの見どころへは、渋滞と無縁のこの船がもっとも分かりやすい手段です。BTSサパーン・タクシン駅の目の前にある サートーン船着き場(Sathorn Pier) が、鉄道から船への乗り換え拠点になります。
タクシーと配車アプリ
一般的な手段です。
タクシー
バンコクのタクシーはメーター制です。
配車アプリ(Grab)
スワンナプーム空港では乗り場も案内されています。
トゥクトゥク(三輪タクシー)
メーターがなく、料金は乗る前の交渉で決まります。
運賃は改定されることがあるため、このページには載せていません。乗車の際は各社の公式情報で確認してください。
バンコクの見どころは、性格の違ういくつかのエリアに分かれています。各エリアには最寄り駅を示しています。

エリア
王宮周辺・旧市街(ラッタナコーシン島)
チャオプラヤー川と運河に囲まれたバンコク発祥の地です。タイで最も格式の高いワット・プラケオと王宮、その南隣のワット・ポーが集まり、北側のカオサン通りには安宿やカフェが並び、地元の若者も集まります。
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エリア
サイアム・ラーチャダムリ周辺
バンコク最大のショッピングエリアです。サイアム・パラゴンやセントラル・ワールドなどの大型商業施設がBTSの駅と歩道橋でつながり、若者向けの店が並ぶサイアム・スクエア、西の端にはジム・トンプソンの家があります。
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エリア
スクンビット
スクンビット通りに沿って東へ延びる、各国の人々が暮らす地区です。レストランが密集する激戦区で、通りから枝分かれする路地(ソイ)ごとに性格が違い、トンロー周辺には高級ホテルや百貨店が建ち並びます。
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エリア
シーロム・サートーン
オフィスビルが建ち並ぶビジネス街で、高級ホテルやスパ、ルーフトップのレストランが点在します。夜はパッポン通りを中心に歓楽街の顔を持ち、北東の端には都心の緑地ルンピニ公園があります。
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エリア
リバーサイド(チャオプラヤー川沿い)
川沿いに外国人居留区だった時代の面影を残すホテルが建ち、対岸には大型複合施設のアイコンサイアムがあります。BTSサパーン・タクシン駅の目の前にあるサートーン船着き場が、鉄道から船への乗り換え拠点です。
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エリア
チャイナタウン(ヤワラー)
ヤワラー通りを中心としたバンコクの中華街です。金の装飾品を扱う「金行」がおよそ130軒並び、屋台や食堂では潮州料理を味わえます。黄金仏で知られるワット・トライミットもこのエリアにあります。
もっと知りたい駅から歩けるホテルを探す
バンコクの移動は、鉄道の駅に近いかどうかで快適さが大きく変わります。RuamThai Hotelでは、BTS・MRT・エアポート・レール・リンク・SRTレッドラインの駅ごとに、そこから歩いて行けるホテルを地図と一覧で探せます。
泊まるエリアが決まっていない場合は、上の「エリアの特徴」で見当をつけてから、そのエリアの駅を選ぶと絞り込みやすくなります。
営業時間と入場料は変わることがあるため、このページには載せていません。王宮と寺院には服装の決まりがあり、基準はタイの寺院の服装とマナーにまとめています。

見どころ
王宮とワット・プラケオ(エメラルド寺院)
王宮(The Grand Palace) は、白壁に囲まれた約20万㎡の敷地に建つ、タイで最も権威のある宮殿です。同じ敷地に建つ ワット・プラケオ はタイで最も格式が高い寺院とされ、本尊のエメラルド仏が安置されています。
エリア王宮周辺・旧市街(ラッタナコーシン島)
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見どころ
ワット・ポー
王宮の南隣にある、ラーマ1世が建立した古い王室寺院です。最大の見どころは全長46m、高さ15mの涅槃仏。タイ古式マッサージの総本山でもあり、境内でマッサージを受けられます。
エリア王宮周辺・旧市街(ラッタナコーシン島)
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見どころ
ワット・アルン(暁の寺)
チャオプラヤー川の西岸、トンブリー側に建つ寺院です。色とりどりの陶器の破片で装飾された大仏塔が象徴で、川の対岸から眺める姿はバンコクを代表する景色です。ワット・ポー側から渡し船で渡れます。
エリア王宮周辺・旧市街(ラッタナコーシン島)の対岸
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見どころ
チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット
週末を中心に開かれる、バンコク最大の公設市場です。約1.13km²の敷地が8つのゾーンに分かれ、15,000軒以上の店や露店が並びます。敷地が広いので、行きたいゾーンを先に絞っておくと効率よく回れます。
最寄り駅MRTブルーライン カムペーンペット駅・チャトゥチャック公園駅、BTSスクンビット線 モーチット駅
もっと知りたい見どころ
ジム・トンプソンの家
タイシルクの事業を築いたジム・トンプソンが暮らした家で、現在は博物館として公開されています。チーク材を使ったタイの伝統建築と古美術のコレクション、庭を見学できます。母屋はガイドの案内なしには入れません。
エリアサイアム・ラーチャダムリ周辺
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見どころ
アイコンサイアム
2018年11月にチャオプラヤー川沿いに開業した、タイ最大級の大型複合施設です。館内のスークサイアム(SOOKSIAM)は水上マーケットを模したフロアで、タイ各地の物産や屋台風の店が集まっています。
エリアリバーサイド(チャオプラヤー川沿い)
もっと知りたい現地ツアーで回る
鉄道と船で回れる市内とは違い、郊外の見どころは公共交通だけで行くと乗り継ぎが多くなります。移動と案内がまとまった現地ツアーを使うと、限られた日程でも効率よく回れます。
寺院巡りは、王宮、ワット・ポー、ワット・アルンを1日で回るツアーが定番です。3か所は近くにありますが、服装の決まりや船の乗り方、見学の順番を案内してもらえるので、初めてのバンコクでも迷わず回れます。
水上マーケットは、バンコクから南西へ約80km、ラーチャブリー県にあるダムヌン・サドゥアク水上マーケットが代表格です。果物や料理を積んだ小舟が運河を行き交う市場で、にぎわうのは朝のうちです。そのためバンコクを早朝に出発する日帰りツアーが一般的で、メークローン鉄道市場などに立ち寄るコースもあります。
アユタヤは、バンコクから北へ約76kmにある古都です。1350年から417年間にわたってアユタヤ王朝の都として栄え、遺跡群は1991年にユネスコの世界遺産に登録されました。木の根に取り込まれた仏頭で知られるワット・マハタートなど、見どころは日帰りで回れる範囲にまとまっています。列車でも行けますが、ガイド付きのツアーなら遺跡ごとの歴史の解説を聞きながら回れます。
ダムヌン・サドゥアク水上マーケット
アユタヤのワット・マハタートバンコクの両替所は数が多く、同じ日でも両替所ごとにレートが違います。RuamThai Exchangeでは、バンコク各地の両替所のレートを比較して、その時点で有利な両替所を探せます。